思遣おもひやり)” の例文
おふくろは眼でもつて、些と忌々いま/\しさうにして見せたが、それでもおこりもしないで、「お前は眞ンとに思遣おもひやりが無いんだよ。」と愚痴ぐちるやうにいふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
わが空想家ならずして思遣おもひやり少きは汝も知りたらん。されど女の事をばしばらくく置け。唯だ心得がたきは、汝がいつも愛々といふことなり。我等二人は手を握りて友となりたり。その外には何も無し。