“思惟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しい74.6%
しゆい10.4%
しゐ9.0%
しゆゐ3.0%
おもひ1.5%
イデエ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歴史に対する彼の不信も、歴史が伝来物によらねばならぬ限り、彼の眼に向つて語らず、彼の思惟しいに訴へねばならぬためであつた。
ゲーテに於ける自然と歴史 (新字旧仮名) / 三木清(著)
その頃夢殿は修理中であり、折あしく救世くせ観音は拝することが出来なかったが、中宮寺の思惟しゆい像も、薬師寺の聖観音も、三月堂も、高畑の道も、香薬師もみた。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
以上の考へにして誤り無くんば、常陸地方に棲息せいそくせし石器時代人民も北海道に於ける者と等しく竪穴を以て住居とせし者と思惟しゐすべきなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
そしてわたくしはかう思惟しゆゐした。わたくしは壽阿彌の墓の所在を知つてゐる。然るにいまかついてとぶらはない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かのひとの思惟おもひにうかぶ
蝶を夢む (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
あたかも私自身の思惟イデエそのものであるかのごとく重々しく羽搏はばたきながら、そしてそのつばさを無気味に青く光らせながら……。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)