“イデエ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
想念25.0%
思念12.5%
思惟12.5%
12.5%
理念12.5%
観念12.5%
觀念12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それらの人々は何ごとにも容易にくことを知らない。一人の女人にょにんや一つの想念イデエや一本の石竹せきちくや一きれのパンをいやが上にも得ようとしている。
十本の針 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さいはひ、かういふ深處には、それ自身の光線をいくらか發する、燐光性の思念イデエがあるものなのです。
一挿話 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
あたかも私自身の思惟イデエそのものであるかのごとく重々しく羽搏はばたきながら、そしてそのつばさを無気味に青く光らせながら……。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
世界はひとりレアヽルなるのみならず、またイデエのみち/\たるあり。逍遙子は沒理性界(意志界ヰルレ)を見て理性界フエルヌンフトを見ず。意識界ベウストザインを見て無意識界を見ず。意識生じて主觀と客觀と纔に分かるゝ所以をおもはず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
この考えを深く裏づけるものは「人類メンシュハイト」の理念イデエであるが、しかし岸田君はこの理念について詳しく語ってはいない。時には人類を地球上の人間の総体と考える。
しかし新らしい観念イデエや人に色目も使はぬと云ふことは退屈そのものの証拠である。同時に又僕のづるところである。
解嘲 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かかる種類の人々は、「死滅する」といふ一般的な意見或は觀念イデエに對して感じ易くなつてゐるやうに見受けられる。彼等は中毒者に比較すべきだ。
色褪せた書簡箋に (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)