“おもひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
47.9%
19.2%
7.5%
理想2.7%
2.1%
想像2.1%
思想2.1%
1.4%
想念1.4%
1.4%
思惟0.7%
志望0.7%
念想0.7%
念慮0.7%
思念0.7%
情思0.7%
情懐0.7%
意見0.7%
愛情0.7%
0.7%
憂思0.7%
本懷0.7%
欲望0.7%
熱情0.7%
空想0.7%
苦悩0.7%
苦慮0.7%
述懷0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心なき里人も世に痛はしく思ひて、色々の物など送りてなぐさむるうち、かの上﨟はおもひおもりてや、みつきて程もず返らぬ人となりぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
娘が居たからつて、格別嬉しいおもひをさせられた訳ではなかつたが、居なくなつて見ると、しきりに淋しい。また一人法師ひとりぼつちになつて了つた。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
なんぢやの、おら嬢様ぢやうさまおもひかゝつて煩悩ぼんなうきたのぢやの。うんにや、かくさつしやるな、おらがあかくツても、しろいかくろいかはちやんとえる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
理想おもひは高し雲雀と共に
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
このおもひつぶさに云ひがたしで、隆吉は、刻み煙草に火をつけながら、ぽつぽつ家へ戻らうかと思つた。
崩浪亭主人 (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)
想像おもひの遠く馳するところ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
見れば路の辺の草のいろ/\、其とも分かず皆いづれも同じやうに枯れ果てゝ崩折くづほせり。珍らしからぬ冬野のさま、取り出でゝ云ふべくはあらねども、折からの我がおもひに合ふところあり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それは、わたしが常不斷つねしじう、海にういて、大空を眺めてゐたらば——と思ふ、悠久たる想念おもひと合致した、實行の報告なので、さぞ、さこそ、さもさうあらうと、想像しても樂しかつた。
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
おろかなり円位、仏が好ましきものにもあらばこそ、魔か厭はしきものにもあらばこそ、安楽も望むに足らず、苦患くげんも避くるに足らず、何を憚りてか自らこゝろを抑へおもひを屈めん、妄執と笑はば笑へ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かのひとの思惟おもひにうかぶ
蝶を夢む (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
かのひとの思惟おもひにうかぶ
蝶を夢む (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
ロミオは汝等おぬしらをば寢室ねまへの通路かよひぢにせうとおおもやったに、わし志望おもひげいで、處女をとめのまゝでるのぢゃ。さ、つなよ。さ、乳母うばよ。これから婚禮こんれいとこかう。
茫〻と暗路やみぢに物を探るごとく念想おもひを空に漂はすことやゝ久しきところへ、例の怜悧気な小僧こばうずいで来りて、方丈さまの召しますほどに此方へおいでなされまし、と先に立つて案内すれば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
されば田原がことの果敢なき筋より出でゝ、媒のひとも我が身には嬉しからねど、運は目に見えぬ處にありて、天の機は我々が心に量り難きに、年來ねがひたる念慮おもひの叶ふべきすがかと
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
えゝも、乳母うばめは跛足ちんばぢゃ! こひ使者つかひには思念おもひをこそ、思念おもひのこよるかげ遠山蔭とほやまかげ追退おひのける旭光あさひはやさよりも十ばいはやいといふ。
うつくしきひとの、葉柳はやなぎみのたる忍姿しのびすがたを、落人おちうどかとれば、あにらんや、あつ情思おもひ隱顯ちら/\ほたるすゞむ。きみかげむかふるものは、たはれをそか、あらず、大沼おほぬまこひ金鱗きんりんにしてひれむらさきなるなり
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
初雁音はつかりがねも言づてぬ南の海の海遥なる離れ嶋根に身を佗びて、捨てぬ光は月のみの水より寒く庇廂ひさし洩る住家に在りし我が情懐おもひは、推しても大概およそ知れよかし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ねんごろなるこの意見おもひは、人のことばよりも大いなる釘をもて汝のかうべ正中たゞなかに釘付けらるべし 一三六—一三八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
往つての小さいのを捜してらつしやいよ。常春藤の葉つ葉は、小さければ小さい程愛情おもひが深いんですつて。
折に触れては知らぬ趣きを見いだしつ、かゝるおもしろさもありけるものを、むかしはおもひ足らで由無くも云ひくだしたるよ、と悔ゆることあらん折は、花のおもはんところも羞かしからずや。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いけるもの死ぬべくあるを大君の軍に死なば本懷おもひ足りなむ
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
もしも彼女がうんと言つて自分の欲望おもひを叶へ、然るべくねぎらつて呉れない暁には、何をしでかすか分つたものぢやない。
ジエィン! 一言の非難もしないの? 何も辛くはないの——何もいたみはしないの? 何一つ心をき亂しもせず、熱情おもひを刺すものはないの? あなたは、私が坐らせたところにじつと坐つて
雲流れ少年はるかなる空想おもひ
天の狼 (新字旧仮名) / 富沢赤黄男(著)
のつそりだけで済して居たらば此様に残念な苦悩おもひもすまいものを、分際忘れたおれが悪かつた、嗚呼我が悪い、我が悪い、けれども、ゑゝ、けれども、ゑゝ、思ふまい/\
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
源太胸には苦慮おもひあれども幾干いくらか此に慰められて、猪口把りさまに二三杯、後一杯をゆるく飲んで、きさまれと与ふれば、お吉一口、つけて、置き、焼きかけの海苔畳み折つて、追付三子さんこの来さうなもの
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
述懷おもひは夢か、蜃氣樓かひやぐら
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)