“念慮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねんりょ44.4%
ねんりよ22.2%
おもい22.2%
おもひ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(すでに、勝家自害の上は、玄蕃ひとり浮世に留まる念慮ねんりょはない。——たとい、天下を下され候とも、筑前に仕うるなどとは存じもよらぬこと)
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかかれ自分じぶんからはなはだしくいつゝあるらしいのをこゝろたしかめてひては追求つゐきうしようといふ念慮ねんりよおこなかつた。勘次かんじたゞ不便ふびんえた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ひしひしと迫って来る物凄ものすごい海上のやみにまぎれて進んで行く船の中で、何時いつ襲いかかるかも知れない敵を待受けるような不安な念慮おもいは、おちおち岸本を眠らせなかった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
されば田原がことの果敢なき筋より出でゝ、媒のひとも我が身には嬉しからねど、運は目に見えぬ處にありて、天の機は我々が心に量り難きに、年來ねがひたる念慮おもひの叶ふべきすがかと
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)