“欲望”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よくぼう58.8%
のぞみ17.6%
ねがひ5.9%
おもひ5.9%
ねがい5.9%
ベギールデ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雖然周三は、其れにすら何等の不滿を感ぜず、したと胃の腑の欲望よくぼうを充すよりも、寧ろ胸にゆたかな興趣きやうしゆくのを以つて滿足した。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
夢のなかの夢、わしはわが欲望のぞみの達する日まですべての夢を踏みにじっていた、そして其日が来た時、お前はわしの手から盗まれてしまうた。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
わたくしの欲望ねがひは高くまた低く、皺襞ひだの高みでは打ゆらぎ、谷あひでは鎮まりまするが、白と薔薇色のおんみの御体みからだを一様に接吻くちづけで被ひまする。
もしも彼女がうんと言つて自分の欲望おもひを叶へ、然るべくねぎらつて呉れない暁には、何をしでかすか分つたものぢやない。
欲望ねがいの歌」女が言った。その声は深林によりつどう風のようであった。
約束 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
味わってきたが、自分の今の悲しみはもはや欲望ベギールデのみたされざる悲哀ではなく、人間性の純なる念願の満たされざる悲哀に浄化されている。愛と運命との悲哀である。もはや私一個の悲哀でなく、人間のものとしての悲哀である
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)