“人伝”のいろいろな読み方と例文
旧字:人傳
読み方割合
ひとづて60.0%
ひとづ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この寺の墓所はかしょに、京の友禅とか、江戸の俳優なにがしとか、墓があるよし、人伝ひとづてに聞いたので、それを捜すともなしに、卵塔らんとうの中へ入った。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分の行きたくて行かれない処の話を、人伝ひとづてに聞いては満足が出来なくたった。あらゆる面白い事のあるウィインは鼻の先きにある。
思いのたけを書き綴って、人伝ひとづてに送っても返事が来ず、到頭とうとうしまいには、多与里の姿を見ただけでもうるさそうに顔を反ける左京です。
彼は人伝ひとづてにこの事を聞いたとき、政治家の傍、あれだけの趣味人である老公が、舌に於て最後に到り付く食味はそんな簡単なものであるのか。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)