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軽舸
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はしけ
ふりがな文庫
“
軽舸
(
はしけ
)” の例文
旧字:
輕舸
龍巻
(
たつまき
)
は、
雲井
(
くもい
)
へかけり去った
鷲
(
わし
)
の行方などには目もくれず、すぐ手下に
軽舸
(
はしけ
)
をおろさせて、波間にただよっている伊那丸を、親船へ引きあげさせた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから間もなく、利助とガラッ八は、子分の者に
軽舸
(
はしけ
)
を
漕
(
こ
)
がせて、大川の右左を、
上
(
かみ
)
から
下
(
しも
)
へ、下から上へと見廻り始めたことは言うまでもありません。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まもなく、
軽舸
(
はしけ
)
の用意ができると、病人どうような伊那丸を、それへうつして、まえの三人もともに乗りこみ、すぐ
鼻先
(
はなさき
)
の小島へむかってこぎだした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから間もなく、利助とガラッ八は、子分の者に
軽舸
(
はしけ
)
を
漕
(
こ
)
がせて、大川の右左を、
上
(
かみ
)
から
下
(
しも
)
へ、下から上へと見廻り始めたことは言うまでもありません。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
実はあれから、ややしばし、同藩の人々と共に、便船から上がって来る武蔵の
軽舸
(
はしけ
)
を待っていたところ、いつになっても、沙汰もなし、
軽舸
(
はしけ
)
も来ない。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
軽舸
(
はしけ
)
で擦れ違ったのは八五郎でした。河へ飛込んだ親分の身を案じて、西両国の橋番所に駆け付けると、船を出して貰って
現場
(
げんじょう
)
——橋の下——へ漕がせたのです。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのとき二、三の
軽舸
(
はしけ
)
は沈没されたが、泳ぎ帰って、ふたたびこの中で指揮している者もあり、何しろ農民までが、今は兵にも劣らない決死のすがたを持っていた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
滑り落ちたと思うと、下に
軽舸
(
はしけ
)
が用意してあって、飛乗ると今度は
下手
(
しもて
)
の方へ
漕
(
こ
)
いで行きましたよ
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
芦
(
あし
)
の深みに隠されて、
苫
(
とま
)
をかぶった一
艘
(
そう
)
の
軽舸
(
はしけ
)
がある。ザワザワと掻き分けてきた弦之丞、苫をはねのけてそれへ
跳
(
と
)
び移り、早くも砂を崩して川底から離れだした。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「伊三兄哥は、両国から出せ。俺と石原の兄哥は、
竹町
(
たけちょう
)
から出して逆に行く。——
灯
(
あかり
)
の点いている船に用事はねえ、大きな船も調べるだけ無駄だ、灯の無い
軽舸
(
はしけ
)
でそっと漕いでいるのがあったら逃がすな」
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
べつに、支度といって、何もございませんが、たくさんな
軽舸
(
はしけ
)
の中から、脚の
迅
(
はや
)
い、そして
穢
(
よご
)
れのないのを
選
(
よ
)
って、すっかり塩を
撒
(
ま
)
いて、船板まで洗って置きました。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そっとおろしたのは、
軽舸
(
はしけ
)
の中。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「やい野郎ども、はやくこの黄金を
軽舸
(
はしけ
)
へ運んでいけ。どりゃ、用がすんだら引きあげようか」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
との事に
已
(
や
)
むなく引き返して来ると、その
軽舸
(
はしけ
)
が浜へ戻って報告している間に、太郎左衛門船はふたたび帆を張り、今、
飾磨
(
しかま
)
の浦から立ったばかり——というのであった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
摂津
(
せっつ
)
の
花隈
(
はなくま
)
城陥落の日、この船手勢は、思いもうけぬ海上から霧を払ってあらわれ、
艨艟
(
もうどう
)
数十
艘
(
そう
)
を浜にならべて
軽舸
(
はしけ
)
を下ろし、たちまち川口から
溯
(
さかのぼ
)
って各所へ陸戦隊を上げ
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
西曲輪
(
にしぐるわ
)
と
東曲輪
(
ひがしぐるわ
)
との往来さえ舟や
筏
(
いかだ
)
でするほどだった。城兵は、
染戸
(
そめど
)
の染板数百枚をあつめて、
軽舸
(
はしけ
)
を作った。水上戦のとき、それに載って寄手の大船へ攻めかかった勇者もある。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と——安治川の中ほどには、弦之丞の
軽舸
(
はしけ
)
が、ギッギッとこっちへ向っている。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
舸
漢検1級
部首:⾈
11画
“軽”で始まる語句
軽蔑
軽
軽業
軽々
軽佻
軽忽
軽侮
軽捷
軽業師
軽率