“鼻先”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなさき78.6%
はなづら14.3%
はなっさき7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今朝懇意こんいの車屋がデカの死骸しがいを連れて来た。死骸は冷たくなって、少し眼をあいて居たが、一点の血痕けっこんもなく、唯鼻先はなさきに土がついて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さも樂しさうな林檎の木よ、昔はおまへのにほひをかいでよろこんだこともある、その時おまへの幹へ、牛が鼻先はなづらこすつてゐた。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
とずんぐり者の頬被ほおかぶりは肩をゆすった。が、閉ったばかり、いささかも長い幕間でない事が、自分にも可笑おかしいか、鼻先はなっさき手拭てぬぐい結目むすびめを、ひこひこと遣って笑う。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)