“溯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかのぼ84.0%
のぼ13.0%
さかの1.5%
さか1.0%
ノボ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤道直下にあるボルネオのポンチャナクから少しさかのぼった上流に作られるというのは実に、寧ろ当然であるといってもいいじゃないかね
宇宙爆撃 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
わしは長良川ながらがわの上流を、十里余ものぼって、たった独りの老母おふくろがいるせき宿しゅくの在、下有知しもずちという草ぶかい田舎いなかへ一本槍に帰って来た。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
根本義にさかのぼったらそれほどに感じていない敬太郎もこう聞かれると、行がかり上そうだと思わざるを得なかった。またそう答えざるを得なかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その場合ばあひにはかなら今迄いままでむつまじくごしたなが歳月としつきさかのぼつて、自分達じぶんたち如何いか犧牲ぎせいはらつて、結婚けつこんあへてしたかと當時たうじおもさないわけにはかなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
われ/\の国の宗教の歴史を辿つて、ノボりつめた極点は、物言はぬ神の時代である。さうした神の口がほぐれかけて、こゝに信仰上の様式は整ひはじめた。