「しゞま」から「ことゝひ」へ「しじま」から「こととい」へ
われ/\の国の宗教の歴史を辿つて、溯りつめた極点は、物言はぬ神の時代である。さうした神の口がほぐれかけて、こゝに信仰上の様式は整ひはじめた。歴史も、文学も、其萌しは此時以後に現れたのである。発生期に於ける日本文学を論じる私の企ても、「神語」 …