“食膳”の読み方と例文
読み方割合
しょくぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜は母屋もやの囲炉裏ばたをおのれの働く場所として、主人らの食膳しょくぜんに上る野菜という野菜は皆この男の手造りにして来たものであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わざわざ一人前の食膳しょくぜんをこしらえさせるのが気の毒なくらいであったが、しかし静かで落ち着いてたいへんに気持ちがよかった。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
と云い、新八が立ちあがると、女は乱暴に夜具をたたみ、隅のほうへつくね、そして、押しやってあった食膳しょくぜんを、部屋のまん中へ据えた。