“雲散霧消”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うんさんむしょう60.0%
うんさんむせう40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
深夜の奇怪な対決が、悲劇を喜劇的にすることによって、たしかになにかを雲散霧消うんさんむしょうしたのである。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
家へ帰りつくまでには、背後の犬もどこかへ雲散霧消うんさんむしょうしているのが、これまでの、しきたりであったのだが、その日に限って、ひどく執拗しつようれ馴れしいのが一匹いた。
昨夜の妖怪変化えうくわいへんげ雲散霧消うんさんむせうしてしまつたのだ。大判のタオルにくるまり、急いで二階へけ上る元気が出た。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
執事は喰へさうも無い四十男ですが、逞ましいのは人相だけで、幾度も逢つて見ると、これが案外弱氣で、人の良い男だとわかり、平次の最初の疑ひも雲散霧消うんさんむせうしてしまひました。
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)