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値
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あ
ふりがな文庫
“
値
(
あ
)” の例文
かう言つた離縁を目に見た多くの人々の経験の積み重ねは、どうしても行かれぬ国に、
値
(
あ
)
ひ難い母の名を冠らせるのは、当然である。
妣が国へ・常世へ
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
弟子の心得となるべき禅門の教訓をもいろいろと
認
(
したた
)
めて、仏世の
値
(
あ
)
いがたく、正法の聞きがたく、善心の起こしがたく、人身の得がたく
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今道余録を読むに、姉と友との道衍を薄んじて
之
(
これ
)
を
悪
(
にく
)
むも、
亦
(
また
)
過ぎたりというべし。道余録自序に曰く、余
曩
(
さき
)
に僧たりし時、
元季
(
げんき
)
の兵乱に
値
(
あ
)
う。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
世の飢饉に
値
(
あ
)
い、女の夫、妻に告ぐらく、わが家貧窮して衣食に
困
(
くる
)
しむ、汝は
他
(
よそ
)
へ行き自活の処を求むべし、と。
易の占いして金取り出したること
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「新春値新政。我公襲封年。」〔新春新政ニ
値
(
あ
)
フ/我ガ公襲封ノ年〕の二句によって、わたくしは直質が去年六月に襲封してその翌年の正月であるように解釈したのである。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
その帰りに小雨に
値
(
あ
)
うた。曾はそこで仲間といっしょに
旁
(
かたわら
)
の寺へ入って雨を避けた。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
貫一はこの絵を
看
(
み
)
る如き
清穏
(
せいおん
)
の風景に
値
(
あ
)
ひて、かの
途上
(
みちすがら
)
険
(
けはし
)
き
巌
(
いはほ
)
と
峻
(
さかし
)
き流との為に
幾度
(
いくたび
)
か
魂
(
こん
)
飛び
肉銷
(
にくしよう
)
して、
理
(
をさ
)
むる
方
(
かた
)
無く
掻乱
(
かきみだ
)
されし胸の内は
靄然
(
あいぜん
)
として
頓
(
とみ
)
に
和
(
やはら
)
ぎ、
恍然
(
こうぜん
)
として
総
(
すべ
)
て忘れたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
値
(
あ
)
ひがたき智恵子
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
また支那で虎を
李耳
(
りじ
)
と称う、晋の
郭璞
(
かくはく
)
は〈虎物を食うに耳に
値
(
あ
)
えばすなわち
止
(
や
)
む、故に李耳と呼ぶ、その
諱
(
いみな
)
に触るればなり〉、漢の
応劭
(
おうしょう
)
は南郡の李翁が虎に化けた故李耳と名づくと言ったが
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
今却りて
浮萍
(
うきくさ
)
の底に沈める泥中の光に
値
(
あ
)
へる
卒爾
(
そつじ
)
の
歓極
(
よろこびきは
)
まれればなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「竹渓書院竹渓傍。又値新年此挙觴。魏闕只言聊玩世。并州豈料竟為郷。官情一片春氷薄。旅思千重烟柳長。江戸東風三十度。空吹愁夢到南張。」〔竹渓書院竹渓ノ
傍
(
ほと
)
リ/又新年ニ
値
(
あ
)
ヒテ此ニ觴ヲ挙グ/魏闕只言フ聊カ世ヲ玩ブト/并州豈
料
(
はか
)
ランヤ竟ニ郷ト
為
(
な
)
ルヲ
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
値
常用漢字
小6
部首:⼈
10画
“値”を含む語句
価値
價値
安値
値切
値打
高値
報道価値
値踏
数値
無価値
新聞価値
買値
値嘉島
値段
懸値
掛値
値遇
幾値
棄値
卸値
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