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値
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あたひ
ふりがな文庫
“
値
(
あたひ
)” の例文
殊に一人稱の敍述に似もやらず、作中の人のすべてが、何れも截然とした特色を持つ個々の性格として躍動してゐるのは敬服に
値
(
あたひ
)
する。
貝殻追放:006 「八千代集」を読む
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
とに
角
(
かく
)
、
初期微動繼續時間
(
しよきびどうけいぞくじかん
)
を
始
(
はじ
)
めとして、
發震時
(
はつしんじ
)
其他
(
そのた
)
に
關
(
かん
)
する
値
(
あたひ
)
を
計測
(
けいそく
)
し、これを
器械觀測
(
きかいかんそく
)
の
結果
(
けつか
)
に
比較
(
ひかく
)
する
事
(
こと
)
は
頗
(
すこぶ
)
る
興味
(
きようみ
)
多
(
おほ
)
いことである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
で、
高尾
(
たかを
)
、
薄雲
(
うすぐも
)
、
芳野
(
よしの
)
など
云
(
い
)
ふ
絶世
(
ぜつせい
)
の
美人
(
びじん
)
の
身代金
(
みのしろきん
)
、
即
(
すなは
)
ち
人參
(
にんじん
)
一兩
(
いちりやう
)
の
値
(
あたひ
)
は、
名高
(
なだか
)
い
遊女
(
おいらん
)
一人
(
いちにん
)
に
相當
(
さうたう
)
するのであるから、
蓋
(
けだ
)
し
容易
(
ようい
)
なわけのものではない。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おつぎは
仕事
(
しごと
)
にかゝる
時
(
とき
)
には
其
(
そ
)
の
半纏
(
はんてん
)
はとつて
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
へ
懸
(
か
)
ける。おつぎの
姿
(
すがた
)
は
漸
(
やうや
)
く
村
(
むら
)
の
注目
(
ちうもく
)
に
値
(
あたひ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼
(
かれ
)
は
今更
(
いまさら
)
ながら
彼
(
かれ
)
の
級友
(
きふいう
)
が、
彼
(
かれ
)
の
侮蔑
(
ぶべつ
)
に
値
(
あたひ
)
する
以上
(
いじやう
)
のある
動機
(
どうき
)
から、
貴重
(
きちよう
)
な
時間
(
じかん
)
を
惜
(
をし
)
まずに、
相國寺
(
しやうこくじ
)
へ
行
(
い
)
つたのではなからうかと
考
(
かんが
)
へ
出
(
だ
)
して、
自分
(
じぶん
)
の
輕薄
(
けいはく
)
を
深
(
ふか
)
く
耻
(
は
)
ぢた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
大童
(
おほわらは
)
となつて必死にたゝかふ間に、頼朝めは杉山まで逃げ込んだ。高綱も幸ひに命をまつたうした。つゞいては宇治川先陣の功名、それだけでも二ヶ國三ヶ國の
値
(
あたひ
)
はあらう。
佐々木高綱
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
自ら
謂
(
おも
)
へらく、
吾夫
(
わがをつと
)
こそ当時恋と富との
値
(
あたひ
)
を知らざりし己を欺き、
空
(
むなし
)
く輝ける富を示して、
售
(
う
)
るべくもあらざりし恋を奪ひけるよ、と悔の余はかかる恨をも
他
(
ひと
)
に
被
(
き
)
せて、彼は己を
過
(
あやま
)
りしをば
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
自分
(
じぶん
)
と
觀測所
(
かんそくじよ
)
との
間隔
(
かんかく
)
が
一二里以内
(
いちにりいない
)
であるならば、
兩方
(
りようほう
)
の
時刻
(
じこく
)
竝
(
ならび
)
に
時間
(
じかん
)
共
(
とも
)
に
大體
(
だいたい
)
同
(
おな
)
じ
値
(
あたひ
)
に
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るべきはずである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
その上に、兎角綺麗事になりたがる嫌ひのある此作者としては、きび/\と力に充ちてゐる事も感歎に
値
(
あたひ
)
する。けれどもそれは物語に特有の面白さである。
貝殻追放:006 「八千代集」を読む
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
へ
泊
(
とま
)
りに
來
(
き
)
てゐて、
寢
(
ね
)
ころんで、
誰
(
たれ
)
かの
本
(
ほん
)
を
讀
(
よ
)
んでゐた
雅量
(
がりやう
)
は、
推服
(
すゐふく
)
に
値
(
あたひ
)
する。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この急に乗じてこれを売る、一杯の水もその
値
(
あたひ
)
玉漿
(
ぎよくしよう
)
を盛るに異る無し。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
即
(
すなは
)
ち
初期微動繼續時間
(
しよきびどうけいぞくじかん
)
の
秒數
(
びようすう
)
に
八
(
はち
)
といふ
係數
(
けいすう
)
を
掛
(
か
)
けると、
震原距離
(
しんげんきより
)
の
凡
(
およ
)
その
値
(
あたひ
)
が
粁
(
きろめーとる
)
で
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
鯖
(
さば
)
を、
鯖
(
さば
)
や
三番叟
(
さんばそう
)
、とすてきに
威勢
(
ゐせい
)
よく
賣
(
う
)
る、おや/\、
初鰹
(
はつがつを
)
の
勢
(
いきほひ
)
だよ。
鰯
(
いわし
)
は
五月
(
ごぐわつ
)
を
季
(
しゆん
)
とす。さし
網鰯
(
あみいわし
)
とて、
砂
(
すな
)
のまゝ、
笊
(
ざる
)
、
盤臺
(
はんだい
)
にころがる。
嘘
(
うそ
)
にあらず、
鯖
(
さば
)
、
鰡
(
ぼら
)
ほどの
大
(
おほき
)
さなり。
値
(
あたひ
)
安
(
やす
)
し。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
なかなかここにはその寒さを忍ぶ
値
(
あたひ
)
あらぬを、彼はされども
少時
(
しばし
)
居て、又空を
眺
(
なが
)
め、又
冬枯
(
ふゆがれ
)
を
見遣
(
みや
)
り、
同
(
おなじ
)
き日の光を仰ぎ、同き羽子の音を聞きて、
抑
(
おさ
)
へんとはしたりけれども抑へ難さの
竟
(
つひ
)
に苦く
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
値
常用漢字
小6
部首:⼈
10画
“値”を含む語句
価値
價値
安値
値切
値打
高値
報道価値
値踏
数値
無価値
新聞価値
買値
値嘉島
値段
懸値
掛値
値遇
幾値
棄値
卸値
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