“季”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
31.5%
とき25.9%
すえ16.7%
すゑ14.8%
どき7.4%
しゅん1.9%
しゆん1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
角海老かどゑび時計とけいひゞききもそゞろあわれのつたへるやうにれば、四絶間たえまなき日暮里につぽりひかりもれがひとけぶりかとうらかなしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その時は六月の末で、例年いつもならば投身者の多いときであるのに、どうしたのか飛び込む人がなかった。老婆は毎晩娘と枕を並べながら、聞き耳を立てていた。
身投げ救助業 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
唖の巳代吉は貧しい牧師の金を盗んだり、五宿の女郎を買ったりして居ましたが、今は村に居ません。盲の亥之吉も、すえの弟も居ません。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
と声を掛けたのを初めに、英也とすゑの叔父のきよしとは四五年ぶり身体からだをひたひたと寄せてなつかしげに語るのであつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「梅雨どきに入つてゐるんでせうが、未だ少しも雨が降りませんね。好いあんばいと云ふのか、悪いのか知りませんが。」
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
藤作 根っからかかりゃしまへなんだわ、もうちっとしゅんが過ぎとるけにな。
屋上の狂人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さばを、さば三番叟さんばそう、とすてきに威勢ゐせいよくる、おや/\、初鰹はつがつをいきほひだよ。いわし五月ごぐわつしゆんとす。さし網鰯あみいわしとて、すなのまゝ、ざる盤臺はんだいにころがる。うそにあらず、さばぼらほどのおほきさなり。あたひやすし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)