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季
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とき
ふりがな文庫
“
季
(
とき
)” の例文
その時は六月の末で、
例年
(
いつも
)
ならば投身者の多い
季
(
とき
)
であるのに、どうしたのか飛び込む人がなかった。老婆は毎晩娘と枕を並べながら、聞き耳を立てていた。
身投げ救助業
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
碧く晴れた空に
季
(
とき
)
ならぬときに色づいた此処の柿だけが、風鈴の赤い硝子玉のやうにくつきりと浮んでゐた。
蔭ひなた
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
かくて早くも五台山の夏から秋の四、五ヵ月も過ぎ、
季
(
とき
)
は紅葉の燃ゆる晩秋の頃となった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それにもう
季
(
とき
)
も過ぎてゐるし、確かに名物に何とやらの折紙ではあつたが
樹木とその葉:27 春の二三日
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
抑
(
そもそ
)
も波羅葦増の国と申すは、四時花咲き、鳥歌ひ、果実
季
(
とき
)
なく実り、生あれども死なく、明あれども暗なく、悔なく、迷なく、苦なく、禍なく、
白象鰐魚
(
びやくざうがくぎよ
)
も人に戯れ、河水甘露の味を宿して
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
▼ もっと見る
蟻群の甘きにつくがごとく、
投網
(
とあみ
)
の口をしめるように、手に手に銀磨き自慢の十手をひらめかして、
詰
(
つめ
)
るかと見れば浮き立ち、
退
(
しりぞ
)
くと思わせてつけ入り……
朱総
(
しゅぶさ
)
紫総
(
しぶさ
)
を
季
(
とき
)
ならぬ花と咲かせて。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
季
(
とき
)
時節
(
じせつ
)
の心付けを貰つて、水商賣の用心棒を兼ねてゐたのもあつたのですから、お秀は親分の平次に頼んで、ガラツ八を用心棒に雇ひきり、
晦日
(
みそか
)
にでもなつたら、二朱か一分も包んでやらうといつた
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
野にあれば
季
(
とき
)
のうつりのしづかなり霜は明らかに人はすなほさ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
唐棣花色
(
はねずいろ
)
よき
若立
(
わかだち
)
も、
季
(
とき
)
ことごとくしめあへず
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
糸のすり切れたヴィオロンをきかせる
季
(
とき
)
だ…
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
季
(
とき
)
は
夏
(
なつ
)
なか
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
野にあれば
季
(
とき
)
のうつりのしづかなり霜は明らかに人はすなほさ
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
唐棣花
(
はねず
)
色
(
いろ
)
よき
若立
(
わかだち
)
も、
季
(
とき
)
ことごとくしめあへず
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
季
(
とき
)
は夏なか
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
玄土
(
くろつち
)
のなじまぬ土の畑つもの
季
(
とき
)
遲れたり
白南風
(
しらばえ
)
を而も
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
玄土
(
くろつち
)
のなじまぬ土の畑つもの
季
(
とき
)
遅れたり
白南風
(
しらばえ
)
を而も
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
季
常用漢字
小4
部首:⼦
8画
“季”を含む語句
季節
時季
季子
澆季
夏季
趙季和
節季
年季
四季
節季候
季桓子
冬季
季節風
晴季
季氏
季康
季世
春季
季春
今季
...