“盤臺”のいろいろな読み方と例文
新字:盤台
読み方割合
はんだい50.0%
ばんだい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土間どま一面いちめんあたりで、盤臺はんだいをけ布巾ふきんなど、ありつたけのものみなれたのに、うす陽炎かげろふのやうなのが立籠たちこめて、豆腐とうふがどんよりとしてしづんだ、新木あらき大桶おほをけみづいろは、うすあを
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さばを、さば三番叟さんばそう、とすてきに威勢ゐせいよくる、おや/\、初鰹はつがつをいきほひだよ。いわし五月ごぐわつしゆんとす。さし網鰯あみいわしとて、すなのまゝ、ざる盤臺はんだいにころがる。うそにあらず、さばぼらほどのおほきさなり。あたひやすし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
鰹賣が盤臺ばんだいの肩をかへながら、時鳥が鳴いた空をちよいと見上げるところがあるが、東京の空を、ほととぎすが啼いてすぎる夜があるといふと、てんから嘘だとあきれ顏をする人に
初かつお (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
もつともいま神樂坂上かぐらざかうへ割烹かつぱう魚徳うをとく)の先代せんだいが(威張ゐばり)とばれて、「おう、うめえものはねえか」と、よつぱらつてるから盤臺ばんだい何處どこかへわすれて、天秤棒てんびんぼうばかりをりまはして歩行あるいたころで。……
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)