“ばんだい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
万代50.0%
盤台18.8%
盤臺12.5%
糶台6.3%
番代6.3%
塙代6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御当家万代ばんだいのためには、忠直ただなお忠長ただなが忠輝ただてると、いろいろの例もあり、この事は、お上も、よろしく取計らうようとの御言葉もあり、よし、本物であろうとも、贋者として
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
大きな盤台ばんだいに、ピチピチはねる、地中海の小魚が、りどりにしゃくえた。ヒラヒラと魚躰からだをひるがえすたびに、さまざまの光りが、青い銀のような水とともにきらめいた。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
もつともいま神樂坂上かぐらざかうへ割烹かつぱう魚徳うをとく)の先代せんだいが(威張ゐばり)とばれて、「おう、うめえものはねえか」と、よつぱらつてるから盤臺ばんだい何處どこかへわすれて、天秤棒てんびんぼうばかりをりまはして歩行あるいたころで。……
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
短躯肥満、童顔豊頬にして眉間に小豆あずき大のいぼいんしたミナト屋の大将は快然として鉢巻を取りつつ、魚鱗うろこの散乱した糶台ばんだい胡座あぐらを掻き直した。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その頃、私はまあだ問屋とんや糶台ばんだいに座らせられません。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
主人は今年二十七歳で、同じ組与力西田青太夫あをたいふの弟に生れたのを、養父平八郎がもらつて置いて、七年前においとまになる時、番代ばんだいに立たせたのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
平八郎が二十六歳で番代ばんだいに出た年に雇つためかけ曾根崎新地そねざきしんちの茶屋大黒屋和市わいちの娘ひろ、後の名ゆうが四十歳、七年前に格之助が十九歳で番代に出た時に雇つた妾
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「ウム。塙代ばんだい与九郎奴は切腹も許さぬぞ。万一切腹しおったらその方の落度ぞ。不埒な奴じゃ。黒田武士の名折れじゃ。屹度きっと申付けて向後こうごの見せしめにせい。心得たか。……立てッ……」
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)