万代ばんだい)” の例文
旧字:萬代
「今です。今のうちです。今日をおいて、いつの日かありましょう。よろしく、四方の英雄にげきを飛ばし、もって万代ばんだいの計を、一挙に定められるべきです」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御当家万代ばんだいのためには、忠直ただなお忠長ただなが忠輝ただてると、いろいろの例もあり、この事は、お上も、よろしく取計らうようとの御言葉もあり、よし、本物であろうとも、贋者として
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
「そういえば、お師匠さんが新潟へおいでになった時、あたしはまだっぽけでした。おそろいの浴衣ゆかたを着て、川蒸気船の着く、万代ばんだい橋の川っぱたまで、お迎えに出ていましたっけ。」
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
万代ばんだいに腐らぬ金銅こんどうしつちて
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
その四人のうちの一人を見つけてお迎えしてこそ、初めて、お家は万代ばんだいである、亀山六万石は初めて明るい甦生こうせいをするのだといっていい! こう正統派の家臣たちは主張してやまなかった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『だが、宣和せんなの盛時に生れたら、誰だって、万代ばんだい不易ふえきとおもうじゃないか』
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わが君が、一日も早く、九州のことごとくをべ治めて、呉の帝業を万代ばんだいにし給い、そのとき安車蒲輪あんしゃほりんをもって、それがしをお迎え下されたら、魯粛の本望も初めて成れりというものでしょう」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(ご政道は万代ばんだい、お家は万々歳までも)
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)