“はんだい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
盤台32.1%
飯台32.1%
板台7.1%
盤臺7.1%
飯代3.6%
飯臺3.6%
判代3.6%
半台3.6%
版代3.6%
阪大3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本橋の実家からは毎日のおやつと晩だけの御馳走ごちそうは、重箱と盤台はんだいで、その日その日に、男衆が遠くを自転車で運ぶんです。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今し方工場から帰つたばかりの嘉吉は、いつもの癖で仕事着のまゝまる飯台はんだいの一方に場広くあぐらにわつて、もうがつ/\やらかしてゐた。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
西風が毎日のように関東平野の小さな町に吹きあれた。乾物屋かんぶつやの店には数の子が山のように積まれ、肴屋さかなやには鮭が板台はんだいの上にいくつとなく並べられた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
さばを、さば三番叟さんばそう、とすてきに威勢ゐせいよくる、おや/\、初鰹はつがつをいきほひだよ。いわし五月ごぐわつしゆんとす。さし網鰯あみいわしとて、すなのまゝ、ざる盤臺はんだいにころがる。うそにあらず、さばぼらほどのおほきさなり。あたひやすし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
詰所の裏に、飯代はんだい部屋がある。独身仲仕たちの下宿である。もとセメント倉庫だったものを改造して、畳がしいてあるだけだが、広さは三十畳敷ほどもある。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
山笠の飾り物も、商売人に頼まず、子分たちが総がかりでこしらえた。松本重雄の飯代はんだい部屋が、工場に変る。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
かれがふとおもしたやうにせま戸口とぐちけてあかるいそとほこりしがめてつたとき與吉よきちあわたゞしく飯臺はんだいふたをしたところであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
はらつたら此處こゝにあんぞ」といつてばたりと飯臺はんだいふたをした。あと勘次かんじ蒲團ふとんからずりしてたら、むぎばかりのぽろ/\しためしであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
山口屋の主人もお侍のお嬢さまが夫のために自分から身を売りたいという心に惚れて、宜うがす、そういう訳なら判代はんだいや金利を引かず、手取二百両に成るように致しましょうと
油で濁った半台はんだいの水の中に、さまざまの魚類の死骸しがいや切りそいだその肉片、くしざしにした日干しの貝類を並べて、一つ一つに値段を書いた付木つけぎ剥板そぎいたをばその間にさしてあるが、いずれを見ても
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そういう紙を沢山買い整えて版摺はんずりにカタ(進物用の薄絹)と版代はんだいとを持たしてやります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
勿論我国わがくにでもこの時代に既に理研りけん仁科にしな博士の下や、阪大はんだい菊池きくち教授の所で、原子物理学関係の実験が開始されていたので、そういう方面からも進言があったことであろう。
原子爆弾雑話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)