昭和十二年の七月、北支の蘆溝橋に起った一事件は、その後政府の不拡大方針にもかかわらず、目に見えない大きい歴史の力にひきずられて、漸次中支に波及して行った。そして、十月に上海が陥ち、日本軍が首都南京に迫るに到って、漸く世界動乱の萌しが見えて来 …
				
		
				| 著者 | 中谷宇吉郎 | 
				
				| ジャンル | 自然科学 > 物理学 > 物理学 | 
				| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 | 
				| 初出 | 「文藝春秋」1945(昭和20)年10月1日 | 
		
				| 文字種別 | 新字新仮名 | 
		
				| 読書目安時間 | 約14分(500文字/分) | 
				| 朗読目安時間 | 約24分(300文字/分) |