“指呼”の読み方と例文
読み方割合
しこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さばの背のような海洋を長く区切る半島線の一端に、白壁、石垣、やぐらなどの、末森城の影を、指呼しこする距離に、望み得るであろう。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小松川と中川にかこまれた平井ひらいの洲。川のむこうはもう葛飾かつしかで、ゆるい起伏の上に、四ツ木、立石たていし、小菅などの村々が指呼しこされる。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ほどよく感心してビラミッドへ登ると、頂上に獅子像が頑張っていて、いま見たパノラマの現場は指呼しこのうちだ。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)