“指頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆびさき79.5%
しとう20.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
指頭ゆびさきも、足尖つまさきも、感じがなくなった。何処も一様に真白になって、もう一歩ひとあしも踏み出すことが出来ぬまでに四辺が分らなくなった。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
平気で日に二円ばかりの働きをするお島の帯のあいだの財布のなかには、いつも自分の指頭ゆびさきから産出した金がざくざくしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それから主人は鼻の膏を塗抹とまつした指頭しとうを転じてぐいと右眼うがん下瞼したまぶたを裏返して、俗に云うべっかんこうを見事にやって退けた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
指頭しとうあるき、つるぎばしり、胸坂鼻越むなさかはなごすじすべり、手玉てだまにあつかわれてまわっていたが、ふたたび、蛾次郎がヤッと空へ飛ばしたとき、——オオ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)