“しこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シコ
語句割合
指呼20.2%
仕込14.1%
14.1%
四股13.1%
8.1%
四顧6.1%
5.1%
為込4.0%
四個3.0%
指顧3.0%
司戸2.0%
鰯子2.0%
四箇1.0%
屍固1.0%
教育1.0%
紫姑1.0%
紫狐1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小松川と中川にかこまれた平井ひらいの洲。川のむこうはもう葛飾かつしかで、ゆるい起伏の上に、四ツ木、立石たていし、小菅などの村々が指呼しこされる。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
母親ははたいへん縹緻きりょうよしなので、むすめもそれにひなまれなる美人びじんまた才気さいきもはじけてり、婦女おんなみち一ととおりは申分もうしぶんなく仕込しこまれてりました。
はいなしこめ醜めききたなき國に到りてありけり。かれ吾は御身おほみまはらへせむ」とのりたまひて、竺紫つくし日向ひむかの橘の小門をど阿波岐あはぎに到りまして、みそはらへたまひき。
かけらがくちびるからひっこんだと見ると急に四股しこを踏むようなおおぎょうな身振りをしながらばりばりとそのガラスを噛み砕く音を立て始めた。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
孔子曰く、後世、丘を知らんとする者は、春秋を以てせん、しこうして丘をつみせんとする者もまた春秋を以てせん。(『孔子全集』、一九七五)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
田水や小川の仄白ほのじろさは、夜明け近くも見えるが、四顧しこは、黒綿のようなもやにつつまれ、空は未明の雲がひくい。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せつせと押し進む艀の両側には、かつをからでも追はれて来てゐたか、波の表が薄黒く見ゆる位ゐまでに集つたしこの群がばら/\/\と跳ね上がつた。
岬の端 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
考えれば考えるほど、大変な事になっちまっているわ。何から何まで、わたしはお前さんの通りに為込しこまれてしまっているわ。癖まで同じようにされているわ。なんの事はない。
鐵車てつしや深林しんりんくには、一層いつそう巧妙こうめうなる器械きかいがある、それは鐵車てつしや前方ぜんぽう木牛頭もくぎうとう上下じやうかより突出とつしゆつして、二十一の輪柄りんぺいいうする四個しこ巨大きよだいなる旋廻圓鋸機せんくわいゑんきよきと、むかし佛蘭西フランス革命時代かくめいじだい
家全体は、指顧しこの遠さで見た時にさうであつた如く、目の前に置かれて見ても、茂るにまかせた樹々の枝のなかに埋められて、茂るにまかせた草の上に置かれてあつた。
ふたゝびあんずるに、小野の小町は羽州うしう郡司ぐんじ小野の良実よしざねむすめなり、楊貴妃やうきひ蜀州しよくしう司戸しこ元玉がむすめなり、和漢ともに北国の田舎娘世に美人の名をつたふ。
この磯は半ば枯れたる浜木綿はまゆふの日向かがやかし鰯子しこの函干す
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その歐洲おうしゆうにはイタリーに四箇しこ、ギリシヤに一箇いつこ有名ゆうめい活火山かつかざんがあり、そのほかにはイスランドに數箇すうこあるきりで、北米ほくべい東部とうぶあるひ歐洲おうしゆう北部ほくぶにゐるひとには、火山現象かざんげんしよう目撃もくげきすることが容易よういでない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
冷却や屍固しこ、屍斑等々のあらゆる条件を最も科学的に冷静に観察した結果、確実に最少限一時間以上を経過している、と医師が確固たる断定を下したのだった。
銀座幽霊 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
技術はこれから教育しこまにゃならんが、技術は何でもない。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
狐は、事物異名考に淫婦いんぷ紫姑しこが化けた獣であると書いてあるから人間の食いものにはなるまいが、同じ妖術を心得ている狸の方は悪意ある化け方をしない。
たぬき汁 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
むかしの説に、野狐のぎつねの名は紫狐しこといい、夜陰やいんに尾をつと、火を発する。