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しこま
與がひて
遊びに
追遣り
跡には娘お
熊番頭忠八
髮結清三郎ともに
入込下女のお
久お菊もお
常に
仕込れ日毎に
酒宴の
相手をなし
居たりしが或日お
常は
金二
分出して
下男に
云付酒肴を
取次ぐ
母が
詞も
待たず
儀右衞門冷笑つて
聞かんともせずさりとは
口賢くさま/″\の
事がいへたものかな
父親に
薫陶れては
其筈の
事ながらもう
其手に
乘りはせぬぞよ
餘計な
口に
風引かさんより
早く
歸宅くさるゝが
宜さゝうなもの
誠と
思ひて
聞くものは