“しこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シコン
語句割合
紫紺53.7%
紫金22.0%
紫根7.3%
歯根4.9%
仕込2.4%
厠溷2.4%
指痕2.4%
疵痕2.4%
詩魂2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白っぽい竪縞たてじまの銘仙の羽織、紫紺しこんのカシミヤの袴、足駄を穿いた娘が曾て此梅の下に立って、一輪の花を摘んで黒い庇髪ひさしびんに插した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
対岸の空は一めん紫金しこんいろに染まっていた。月が出るのである。どこかの百姓女が二人、大きな声で話し合いながら、野菜畠を歩いてキャベツの葉をむしっていた。
接吻 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
貴族院議員の愛娘まなむすめとて、最も不器量ふきりようきはめて遺憾いかんなしと見えたるが、最も綺羅きらを飾りて、その起肩いかりがた紋御召もんおめし三枚襲さんまいがさねかつぎて、帯は紫根しこん七糸しちん百合ゆり折枝をりえだ縒金よりきん盛上もりあげにしたる
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
舌上ぜつじょう竜泉りゅうせんなく、腋下えきか清風せいふうしょうぜざるも、歯根しこん狂臭きょうしゅうあり、筋頭きんとう瘋味ふうみあるをいかんせん。いよいよ大変だ。ことによるともうすでに立派な患者になっているのではないかしらん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さうですな、先づ雪でも降つて来たら、この炉にドン/\焼火たきびをするんですな、薪木たきゞならお手のものだから。それで貴所方だからウンと書籍しよもつ仕込しこんで置いて勉強なさるんですな。」
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
舎衛城しゃえいじょうは人口の多い都である。が、城の面積は人口の多い割に広くはない。従ってまた厠溷しこんも多くはない。城中の人々はそのためにたいていはわざわざ城外へ出、大小便をすることにめている。
尼提 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし、オットカールさんの咽喉のどに印されていたという父の指痕しこんは——あの恐竜ドラゴンの爪痕は、いったい貴方の分身なのですか
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ソノ刀剣ノ利鋭ナルコト、コレヲ以テ欧羅巴ヨーロッパノ刀剣ヲ両断スルトモ疵痕しこんとどムルナシ。サレバ刀剣ノ装飾ニモ最モ入念ニシテ、刀架とうかニ置キテ室内第一ノ装飾トナス
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ここへおちつかれてからの後醍醐は、しきりと歌をまれていた。それも秀歌しゅうかが多かった。自然、運命の極限が、人の悲腸ひちょう詩魂しこんを叫ばすのであろうか。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)