“三枚襲”の読み方と例文
読み方割合
さんまいがさね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三枚襲さんまいがさねの時は衣地きぬぢなににても三枚皆整ふべきを用ふ。たゞの下着は、八丈はちぢやう糸織いとおり更紗縮緬さらさちりめんお召等、人々の好みに因る、裏は本緋ほんひ新緋しんひ等なり。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼は昼眩ひるまばゆき新調の三枚襲さんまいがさねを着飾りてその最もちんと為る里昂リヨン製の白の透織すかしおり絹領巻きぬえりまき右手めて引摳ひきつくろひ、左に宮の酌を受けながら
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大抵は叔母がこの三、四年に丹精して拵えたものばかりで、ついこの春に裾廻しを取り替えてから、まだ手を通したことのない、淡色の模様の三枚襲さんまいがさねなどもあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)