“里昂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
リオン50.0%
リヨン50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、驚くべきじゃないか。これは、ホルバインの『死の舞踏トーテン・タンツ』なんだよ。しかも、もう稀覯きこうに等しい一五三八年里昂リオンの初版なんだ」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
里昂リオンにあってはクロワルッスの坂道から、手摺てずれた古い石の欄干を越えて眼下にソオンの河岸通かしどおり見下みおろしながら歩いた夏の黄昏たそがれをば今だに忘れ得ない。
巴黎パリなる里昂リヨン停車場を発したる地中海行特急ペ・エール・エーム・エクスプレッス第七九五号列車は、蒼味をおびた夜空に金色の火花を吹き散らしながら、いまや
ここに於てか思わざりき往年里昂リヨンにて購いたるステッキ今復外出の伴侶となるを。追懐の情禁ずべからず。為めに此を記す。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)