“稀覯”の読み方と例文
読み方割合
きこう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかんな卑近な珍本は買っても買わなくてもいいが、どうかすると、河岸の箱にも、途方もない稀覯きこう書が紛れ込んでいる事がある。
愛書癖 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
余が大英博物館で読んだアンションの『閹人顕正論』は一七一八年ロンドン刊行で、よほど稀覯きこうの物と見え、右の目録にも見えぬ。
「ああ、驚くべきじゃないか。これは、ホルバインの『死の舞踏トーテン・タンツ』なんだよ。しかも、もう稀覯きこうに等しい一五三八年里昂リオンの初版なんだ」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)