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稀覯
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きこう
ふりがな文庫
“
稀覯
(
きこう
)” の例文
然
(
しか
)
し
斯
(
こ
)
んな卑近な珍本は買っても買わなくてもいいが、どうかすると、河岸の箱にも、途方もない
稀覯
(
きこう
)
書が紛れ込んでいる事がある。
愛書癖
(新字新仮名)
/
辰野隆
(著)
余が大英博物館で読んだアンションの『閹人顕正論』は一七一八年ロンドン刊行で、よほど
稀覯
(
きこう
)
の物と見え、右の目録にも見えぬ。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「ああ、驚くべきじゃないか。これは、ホルバインの『
死の舞踏
(
トーテン・タンツ
)
』なんだよ。しかも、もう
稀覯
(
きこう
)
に等しい一五三八年
里昂
(
リオン
)
の初版なんだ」
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
伊達政宗がひどく
羨
(
うらや
)
んで、
岩代
(
いわしろ
)
半国と代えようと申込んだが、とうとう譲らなかったという、天下
稀覯
(
きこう
)
の大名物です。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その顔立、物腰、言葉使から着物の着様に至るまで、東京の下町
生粋
(
きっすい
)
の風俗を、そのまま崩さずに残しているのが、わたくしの眼には
稀覯
(
きこう
)
の古書よりも
寧
(
むし
)
ろ尊くまた懐しく見える。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
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と云うのは、その壁面を飾るものに、現在は
稀覯
(
きこう
)
中の稀覯ともいう銅版画で、一六六八年版の「
倫敦
(
ロンドン
)
大火之図」が掲げられているからだった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
伊達政宗がひどく
羨
(
うら
)
やんで、岩代半國と代へようと申込んだが、到頭讓らなかつたと言ふ、天下
稀覯
(
きこう
)
の大名物です。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
稀
漢検準1級
部首:⽲
12画
覯
漢検1級
部首:⾒
17画
“稀覯”で始まる語句
稀覯書
稀覯本
稀覯品