“稀覯本”の読み方と例文
読み方割合
きこうぼん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ウン、寺門義道てらかどよしみちの『紋章学秘録』さ。もう稀覯本きこうぼんになっているんだがね。ところで君は、こういう奇妙な紋章を今まで見たことがあるだろうか」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかしこういう稀覯本きこうぼんになると、ほかで探しえられないので、後では困った。小説中の小ミダシにつかった
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは楠氏関係の古今の刊本、文集、絵画などを総覧的に編集した奇特な“図書解題”で私も未見な稀覯本きこうぼんであった。なんの果報か、どうもよく何かと寄与ばかりうけている。申しわけない。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)