“さんまいがさね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三枚襲87.5%
三枚重12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大抵は叔母がこの三、四年に丹精して拵えたものばかりで、ついこの春に裾廻しを取り替えてから、まだ手を通したことのない、淡色の模様の三枚襲さんまいがさねなどもあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
縮緬ちりめんのすらりとしたひざのあたりから、華奢きゃしゃな藤色のすそ白足袋しろたびをつまだてた三枚襲さんまいがさね雪駄せった、ことに色の白い襟首えりくびから、あのむっちりと胸が高くなっているあたりが美しい乳房ちぶさだと思うと
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
自分は意外にも裾模樣の三枚重さんまいがさねを着た令孃らしい日本人の婦人が、たれの眼にも米國人と知られる髯のない老人と其の妻らしい婦人と連立つて這入つて來るのを見た。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)