“庇髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:庇髮
読み方割合
ひさしがみ95.0%
ひさし5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当世風の厚化粧入毛いれげ沢山の庇髪ひさしがみにダイヤモンドちりばめ女優好みの頬紅さしたるよりも洗髪あらいがみに湯上りの薄化粧うれしく思ふやからにはダリヤ
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そのくせ郁治と美穂子とはよく相携あいたずさえて散歩した。男は高師の制帽をかぶり、女は新式の庇髪ひさしがみって、はでな幅の広いリボンをかけた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
白っぽい竪縞たてじまの銘仙の羽織、紫紺しこんのカシミヤの袴、足駄を穿いた娘が曾て此梅の下に立って、一輪の花を摘んで黒い庇髪ひさしびんに插した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
庇髪ひさしってリボンをかけて着物をえた所は、争われぬ都の娘であったが、それでも平生ふだんは平気に村の娘同様の仕事をして、路の悪い時は肥車こやしぐるま後押あとおしもし
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)