“ひさしがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
庇髪43.2%
廂髪36.4%
廂髮15.9%
庇髮4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのくせ郁治と美穂子とはよく相携あいたずさえて散歩した。男は高師の制帽をかぶり、女は新式の庇髪ひさしがみって、はでな幅の広いリボンをかけた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
種物屋たねものやの娘は廂髪ひさしがみなどにってツンとすまして歩いて行く。薬種屋やくしゅや隠居いんきょは相変わらず禿はげ頭をふりたててせがれや小僧を叱っている。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
「そんなことではない。別に嬉しいことがあるの、さ。」かの女は自分の廂髮ひさしがみの前髮に注意せよと云ふ樣子をする。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
同じ教會の信者だといふハイカラな女學生が四五人、時々野村を訪ねて來た。其中の一人、背の低い、鼻まで覆被おつかぶさる程庇髮ひさしがみをつき出したのが、或時朝早く野村の室から出て便所へ行つた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)