“庇蔭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひいん60.0%
かげ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
香以は贔屓の連中を組織して、荒磯連あらいそれんなづけ、その掟文おきてぶみと云うものを勝田諸持に書かせた。九代目の他日の成功は半香以の庇蔭ひいんったのである。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
仮初かりそめにも夫の意に逆うは不順なり、其醜行を咎むるは嫉妬なりと信じて、一切万事これを黙々に附し去るのみか、当の敵たる加害者の悪事を庇蔭ひいんして、却て自から婦人の美徳と認むるが如き
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そも/\最初におのれめが我が対岸へ廻はりし時にも腹は立ちしが、じつと堪へて争はず、普通大体なみたいていのものならば我が庇蔭かげたる身をもつて一つ仕事に手を入るゝか、打擲いても飽かぬ奴と
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そもそも最初におのれめがわが対岸むこうへ廻わりし時にも腹は立ちしが、じっとこらえて争わず、普通大体なみたいていのものならばわが庇蔭かげたる身をもって一つ仕事に手を入るるか、打ちたたいても飽かぬ奴と
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)