“四顧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しこ75.0%
あたり12.5%
みまわ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども、ふゆ鳥打帽とりうちばうかむつた久留米絣くるめがすり小僧こぞうの、四顧しこ人影ひとかげなき日盛ひざかりを、一人ひとりくもみねかうして勇氣ゆうきは、いまあいする。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
げた抜刀ぬきみもそのままに、時に徳川万太郎は、あとに残って再び四顧あたりを見渡しますと、雲霧の仁三、四ッ目屋の新助、いずれも素早い上に腕達者な曲者しれもの、遂に、一方を破って逃げたものでしょうか。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さももったいらしくほとんど眉ぎわよりはえだした濃い縮れ髪を撫でて、鷹揚おうようにあたりを四顧みまわして、さてまたソッと帽子をかぶッて、大切な頭をかくしてしまった。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)