トップ
>
四顧
>
しこ
ふりがな文庫
“
四顧
(
しこ
)” の例文
けれども、
冬
(
ふゆ
)
の
鳥打帽
(
とりうちばう
)
を
被
(
かむ
)
つた
久留米絣
(
くるめがすり
)
の
小僧
(
こぞう
)
の、
四顧
(
しこ
)
人影
(
ひとかげ
)
なき
日盛
(
ひざか
)
りを、
一人
(
ひとり
)
雲
(
くも
)
の
峰
(
みね
)
に
抗
(
かう
)
して
行
(
ゆ
)
く
其
(
そ
)
の
勇氣
(
ゆうき
)
は、
今
(
いま
)
も
愛
(
あい
)
する。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
田水や小川の
仄白
(
ほのじろ
)
さは、夜明け近くも見えるが、
四顧
(
しこ
)
は、黒綿のようなもやにつつまれ、空は未明の雲がひくい。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
酔人
目覚
(
めざ
)
めて
四顧
(
しこ
)
焦土となれるを見その身既に地獄にあるものと誤りなす一条の如きは、即ち仏教的悲哀と滑稽との特徴をして
甚
(
はなはだ
)
顕著ならしめたるものなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
樵径
(
しょうけい
)
を失したるがごとく、
茫然
(
ぼうぜん
)
として
四顧
(
しこ
)
向かうところを知らず。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
山絵図をひろげ、つぶさに、
四顧
(
しこ
)
の地勢と考え合わせてみると、どうやら加賀境をうしろに、越中の西端、
五位山
(
ごいさん
)
から
梨
(
なし
)
ノ
木
(
き
)
峠
(
とうげ
)
へ、向いつつあるように思われた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
四顧
(
しこ
)
して、大声にいうと、馬首を敵地へ向けて、駈け出そうとした。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“四顧”の意味
《名詞》
四顧(しこ)
四方を振り向いて見回すこと。
付近。あたり。
(出典:Wiktionary)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
顧
常用漢字
中学
部首:⾴
21画
“四顧”で始まる語句
四顧寥廓