“楊貴妃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようきひ76.2%
やうきひ23.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白楽天はくらくてんが、玄宗皇帝げんそうこうてい楊貴妃ようきひとの情事を歌った長恨歌ちょうごんかの一節は、そのままわが平安朝の貴族心理をいっているような趣きがある。
ところでその金屏風の絵が、極彩色の狩野かのう何某なにがし在銘で、玄宗皇帝が同じ榻子いすに、楊貴妃ようきひともたれ合って、笛を吹いている処だから余程よっぽど可笑おかしい。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふたゝびあんずるに、小野の小町は羽州うしう郡司ぐんじ小野の良実よしざねむすめなり、楊貴妃やうきひ蜀州しよくしう司戸しこ元玉がむすめなり、和漢ともに北国の田舎娘世に美人の名をつたふ。
後宮こうきゆう佳麗かれい三千人と云ふと、おれは何時いつもお前たちが、重なり合つた楼閣の中に、巣を食つた所を想像する。そら、西施せいしいもの皮をじつてゐると、楊貴妃やうきひは一生懸命に車をまはしてゐるぢやないか。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)