“生地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きじ77.1%
きぢ14.5%
いくじ3.6%
しょうち3.6%
いくぢ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「つまらねエ口を出したんで、百両くれてやったようなものです。どうも親分は、時によると、女に甘い生地きじが出るンでいけねえや」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笑ひながら店先へ腰を掛けたのは四十二三の痩せぎすの男で、縞の着物に縞の羽織を着て、だれの眼にも生地きぢ堅氣かたぎとみえる町人風であつた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
僕は正直に云うけれど、彼女の前で君のことをどんなに悪様あしざまののしったろう。彼奴あいつ白痴ばかで無節操でロマンチックの生地いくじ無しだ! このように僕は云ったものだ。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
が、嘉兵衛は、それから真面目に、日吉の身の上や生地しょうちを——そして奉公の望みがあるかないかなど熱心にたずね出した。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふと、おまへさんのやうな生地いくぢのないものはない、あづけたものをあづからないとはれて、はいとつてかへつてるとふのは、ういふわけです、ことあたまきずけられてかへつてるとは
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)