“ばあや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乳母47.5%
老婢26.3%
7.5%
保姆5.0%
老媼5.0%
老婆2.5%
老婦1.3%
1.3%
老姨1.3%
阿婆1.3%
雇女1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんなに気がむかないのなら、また、そのうちに行きたくなるまで休ませようと、乳母ばあやを師匠のところへ断わりにやろうとすると
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
手を引張られて、慶三は黙ってその儘二階へ上ると、お千代もその後について上ったなり、一向下へは行かず、老婢ばあやを呼上げて氷を取り寄せ
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
連城は人に逢うと喬のことをほめ、そのうえばあやをやって、父の命だといつわって金を贈って喬のくらしを助けた。喬はひどく感じていった。
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
おゝ、おかへりになりましたとも、そして今頃いまごろは、あの保姆ばあやや、番頭ばんとうのスミスさんなんかに、おまへ温順おとなしくおふねつてことはなしていらつしやるでせう。
「両親が早く亡くなって、家には老媼ばあや一人しかいないものですから、来ることができないのです。」
封三娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「そう言えば、叔母さんはたお出来なさいましたんでしょう……どうも此頃こないだから、そうじゃないかッて、老婆ばあやとも御噂をしていましたよ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さうして、支那人の老婦ばあやうしろからだまつて
緑の種子 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その蔭に坐つてゐる、支那の老婦ばあや
緑の種子 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
降誕祭クリスマスの朝、彼は癇癪を起した。そして、家事の手伝に来ていたばあやを帰して仕舞った。
或る日 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
といって、とうとう珊瑚を離縁して、老姨ばあやをつけて親里へ送らしたが、村を離れようとすると珊瑚は泣いて
珊瑚 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
或時尋ねると、「昨日きのうは突然差押えを喰って茶呑茶碗ちゃのみぢゃわんまで押えられてしまった、」と眉山は一生忠実に仕えた老婢ろうひに向って、「オイ阿婆ばあや何処どっかで急須きゅうすと茶碗を借りてな、」
ちょうど同じ夜のことであったが、芝三田の義哉よしやの家では、奇怪な事件が行なわれた。主人義哉が出かけて行った後、小間使のお花は雇女ばあやと一緒に、台所で炊事を手伝っていた。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)