“阿婆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おばあ20.0%
おっかあ20.0%
あばあ20.0%
おばば20.0%
ばあや20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父親は台湾とやら所在分らず、一人有ったが、それも亡くなった叔父の女房で、蒟蒻島こんにゃくじまで油揚の手曳てびきをしていた。余り評判のよくない阿婆おばあが、台所だいどこから跨込またぎこんで、帳面を控えて切盛する。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
成程このおんなの母親なら、芸者家の阿婆おっかあでも、早寝をしよう、とうなずかれる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
橋で、ぐるりと私たちを取巻いたのは、あまのじゃくをなまったか、「じゃあま。」と言い、「おんじゃ。」ととなえ、「阿婆あばあ。」と呼ばるる、浜方屈竟くっきょう阿婆摺媽々あばずれかかあ。町を一なめにする魚売の阿媽徒おっかあてあいで。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
阿婆おばば、これを知ってるか。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
或時尋ねると、「昨日きのうは突然差押えを喰って茶呑茶碗ちゃのみぢゃわんまで押えられてしまった、」と眉山は一生忠実に仕えた老婢ろうひに向って、「オイ阿婆ばあや何処どっかで急須きゅうすと茶碗を借りてな、」