ばあや)” の例文
呉侍御は不審に思って、ばあやを朱の家ヘやって探らした。媼は朱の家へ往って細君の顔を一眼見て、駭いて帰ってきて呉侍御に告げた。
陸判 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
連城は人に逢うと喬のことをほめ、そのうえばあやをやって、父の命だといつわって金を贈って喬のくらしを助けた。喬はひどく感じていった。
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
侍女やばあや達が集まってきて酒の準備したくをした。そこで広いとこの上に小さな几を据えて二人がさし向いで酒もりをした。魚は
竹青 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その細君はえんといってすこぶる美しい女であったが、ある夜自分の内室いまにいると一人の若い強そうな男が外から不意に入って来て、剣に手をかけて四辺あたりを見まわしたので、じょちゅうばあやは恐れて逃げてしまった。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
しばらくすると侍女やばあやなどがそのあたりにごたごたと集まってきて崑を見だした。叟は振り向いて
青蛙神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
で、ばあやをやって喬をなぐさめて、そのうえで
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
それは南の家に久しくいるばあやであった。南はその来客の何者であるかということを考えるよりも、こうした閨閣けいごうの中へ遠慮もなく入ってくる客の礼儀をわきまえない行為に対して神経を尖らした。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)