“有明行灯”の読み方と例文
旧字:有明行燈
読み方割合
ありあけあんどん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらく待ってみても容易にふたたび顔を出さない。蒲団の更紗へ有明行灯ありあけあんどんあかりおぼろにさして赤い花の模様がどんよりとしている。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
開けまして、枕元の方へ行きますと、有明行灯ありあけあんどんの灯で、ぼんやりと見えましたのは、両のこぶしを握りしめている、裸のお由利さんの死骸でございました
はしたのかねと共に酒席の後片付けをしてから、酔い覚めの水を持って小房が寝所へ入って行くと、暗くしてある有明行灯ありあけあんどんの光の下で、辰之助がふっと夜具の中から笑顔を見せた。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)