『柿（かき）』

「おい牧野、起きないか」 「勘弁して呉れ、本当にもう駄目だ」 「……仕様がないな」 起しあぐねて兵馬は振返った。 「ちょっと手をかして呉れ小房、どうしても動きそうもないぞこれは」 「兄上さまがお悪いのですわ」 小房はやさしく兄を睨んだ。 「 …

著者	山本周五郎
初出	「現代」1939（昭和14）年12月号
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約26分（500文字/分）
朗読目安時間	約43分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

妻（めあわ） 徒（あだ） 過（あやまち） 婢（はした） 徒（かち） 蒼白（あおざ） 忝（かたじけの） 美味（いし） 兵馬（へいま） 其許（そのもと） 機（はず） 噎（むせ） 定（きま） 悼（くや） 毎（いつ） 甦（よみが） 篤（あつ） 莞爾（かんじ） 衝（う） 許（ばか） 走川（はせがわ） 鉱山（かなやま） 二股（ふたまた） 仔細（しさい） 佇（たたず） 何誰（どなた） 偸（ぬす） 儂（わし） 却（かえ） 厠（かわや） 口籠（くちごも） 呆（あき） 呉（く） 呻吟（しんぎん） 咳（せき） 唖然（あぜん） 嗚咽（おえつ） 噂（うわさ） 噛（か） 囁（ささや） 威（おど） 小房（こふさ） 幾許（いくばく） 微（かす） 怯（おび） 恬然（てんぜん） 悄気（しょげ） 悄然（しょうぜん） 慚愧（ざんき） 慥（たし） 憫察（びんさつ） 抛（ほう） 拵（こしら） 掬取（くみと） 掴（つか） 揉（も） 揷（さ） 撫（な） 旨（うま） 曝（さら） 曳（ひ） 枕許（まくらもと） 梢（こずえ） 潰（つぶ） 火桶（ひおけ） 炷（た） 無之（これなく） 皺（しわ） 盃（さかずき） 眤（じっ） 眩（まぶ） 睨（にら） 瞠（みは） 箸（はし） 耀（かがや） 耳盥（みみだらい） 胤（たね） 膝（ひざ） 膳部（ぜんぶ） 若（も） 若気（わかげ） 萱（かや） 蒼惶（そうこう） 蒼白（あおじろ） 蔓（つる） 蔽（おお） 薙刀（なぎなた） 薫（かおり） 藉（か） 袴（はかま） 覚束（おぼつか） 訊（き） 詞（ことば） 諄（くど） 諒解（りょうかい） 諦（あきら） 贔屓（ひいき） 赦（ゆる） 赭顔（あからがお） 蹄（ひづめ）

題名が同じ作品

柿 （新字旧仮名）／ 土田耕平 （著）