“蒼惶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうこう92.9%
さうくわう7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逗子に滞在してゐる宏が驟雨に逢つて蒼惶そうこうとして門をくぐつたので、丁度いいといふ事になり、三人で扇ヶ谷遠征となつたのである。
水と砂 (新字旧仮名) / 神西清(著)
そこらの軒並びを覗き歩いて、うろついていた又八坊は、蒼惶そうこうとして、油蝉のような顔した雲水さんの前へ来て、つむりを下げた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時に、彼は自分よりも先きに、先刻さつきの老婆が蒼惶さうくわうとして、飛び付くやうに、その空いた座席に縋り付いて居るのを見たのである。
我鬼 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)