“毒気”のいろいろな読み方と例文
旧字:毒氣
読み方割合
どくき35.3%
どっき29.4%
どくけ23.5%
あしきいき5.9%
どっけ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そののち僕は君とまじわっている間、君の毒気どくきてられて死んでいた心を振い起して高いのぞみいだいたのだが、そのお蔭で無慙な刺客しかくの手にかかって
わしは今それについて研究中だが、君が今、歴史を誌した文字に疑を感じるようになったのも、つまりは、君が文字に親しみ過ぎて、その霊の毒気どっきあたったためであろう。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
かさね崇禅寺そうぜんじ馬場の大石殺し、または、大蛇の毒気どくけでつるつるになった文次郎ぶんじろうの顔などが、当時の悪夢さながらに止められているのである。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
毒気あしきいきにあたりたると見えて、のちは只三四五のみはたらきて物いひたげなれど、声さへなさでぞある。水そそぎなどすれど、つひに死にける。
「ははあ……」といったまま、呂宋兵衛るそんべえ蚕婆かいこばばあも、すっかり毒気どっけをぬかれたていで、いままで喋々ちょうちょうとならべたてた吹聴ふいちょうが、いっそう器量きりょうを悪くした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)