“くはしく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
委敷28.6%
委曲14.3%
委細14.3%
詳細14.3%
14.3%
悉敷14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六左衛門のことは、其時、二人のうはさに上つた。蓮太郎はしきりに彼の穢多の性質や行為おこなひやらを問ひ尋ねる。聞かれた丑松とても委敷くはしくは無いが、知つて居るだけを話したのは斯うであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
呼び始終しじう事共ことども委曲くはしくはなし又七樣へきずを付け其身も咽喉のんどすこ疵付きずつけ情死しんぢうと云ひてなくべしとをしへ頼み居たるを長助は物影ものかげより是をきゝて大いに驚きながらなほいき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こゝに新材木町なる白子屋しろこやしやう三郎一家の騷動さうどう委曲くはしくたづぬるに享保きやうほの始めの事なりしがこの白子屋の地面間口十二間奧行は新道しんみちの方へ廿五間すなは券面けんめん千三百兩の地を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
委細くはしく申立ければ大岡殿とく聞請きゝうけられ早速に組下くみしたの同心に申付られ藤澤宿大津屋段右衞門方へまかこしみぎ段右衞門を召捕めしとり來るべしと遣はされたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たづねられし處多兵衞は少しくほこがほに喧嘩の次第まで委細くはしく申立しにより其物語そのものがたりのうち廉々かど/\此節の一件に思ひ當りしことなど有けるゆゑそれとなしに長々と多兵衞の申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
委く承知なされぬ故なり兎角とかくに知ぬ事は疑心の發るもの然ば拙僧せつそう詳細くはしく認めて御目に掛んと筆を取出とりいだし佐州相川郡尾島村淨覺院門前に捨子すてごに成せられしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うたへる樣に取計とりはからふ可し夫も五日の中に限りぬし日限を過す時は我も堪忍かんにん爲難しがたければ双親ふたおやに向ひ此事を詳細くはしく云て意中を聞ん和郎そなたも是を心得てと嚴重きびしく云れて忠兵衞は詮方せんかたなけれど言受し部屋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今年こんねん水辺すゐへんへ出可申心がけ候処、昨日より荊妻手足痛てあしいたみ(病気でなければよいと申候)小児くわん狂出候而くるひいでそろてどこへもゆかれぬ様子也、うき世は困りたる物也、前書くはしく候へば略し候、以上。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
もらひし成んと申に彌十ヘイ一人まへ一兩づつ貰ひ是非なくやいつかはしましたと悉敷くはしくたてけるにぞ原田は進みいでしてこの脇差は爾ぢが取たのか彌十ヘイをさもの同樣どうやうに存じましてと言を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)