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其物語
読み方 | 割合 |
そのものがた | 50.0% |
そのものごし | 50.0% |
尋ねられし處多兵衞は少しく
誇り
面に喧嘩の次第まで
委細申立しにより
其物語りの
中廉々此節の一件に思ひ當りしことなど有ける
故夫となしに長々と多兵衞の申を
長八は何心なく
見るに羽織の定紋と云ひ
状恰好大恩受たる大橋文右衞門樣に
髣髴たるは扨も不思議なりと思ながら腰の
早道より錢七八文出して手の内に
遣ければ浪人者是は/\有難う存じますと云し
其物語まで
彌々文右衞門に
似たるゆゑ長八は忽ち十八年の
昔時を