“くわし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
菓子35.6%
17.8%
詳細13.3%
6.7%
詳敷6.7%
4.4%
花姿4.4%
委敷2.2%
2.2%
果子2.2%
2.2%
精密2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卯平うへい屹度きつとガラスたて店臺みせだいから自分じぶん菓子くわしをとつてやる。それでも與吉よきち菓子くわしぢりながらそばへはらうともしなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
余は真に此時までく仔細にて仔細に心に留る事の出来ようとはみずから思いも寄らざりき、不意の事柄にて不意に此時現れたる能力なれば我が心の如何いかんくわし思見おもいみひまも無かりき。
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
公爵こうしゃくの旧領地とばかり、詳細くわしい事は言われない、侯伯子男の新華族を沢山出しただけに、同じく維新の風雲に会しながらも妙なはずみから雲梯うんていをすべり落ちて
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そうして貴下が、仏像の前で、その言行録をじゅする経文だといった、くわしい話を聞きましょう。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「イヤ、僕も多少は知っているさ。あれは先ず、近来の珍事だったからな。世間はあの噂で持切っている。が、多分君程詳敷くわしくはないんだ。少し話さないか」
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
東游記とういうきに越前国大野領の山中に化石渓くわせきたにあり。何物にても半月あるひは一ヶ月此たにひたしおけばかならず石に化す、器物きぶつはさらなり紙一そくわらにてむすびたるが石にくわしたるを見たりとしるせり。
細流こながれある所にいたれば紅唇べに粉面おしろい哥妓げいしや紅裩あかきゆもじかゝげわたる、花姿くわし柳腰りうえう美人等びじんらわらじをはいて水をわたるなどが江戸の目にはいとめづらしくきやうあり。酔客すゐかくぢんくをうたへば酔妓すゐぎ歩々あるきながらをどる。
われはなんじ毒牙どくがにかかり、非業にも最期をとげたる、月丸が遺児わすれがたみ、黄金丸といふ犬なり。彼時かのときわれ母の胎内にありしが、そののち養親やしないおや文角ぬしに、委敷くわしき事は聞きて知りつ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
されば今われが前にて、彼の金眸が洞の様子、またあの山の要害怎麼に、委敷くわしく語り聞かすべし。かくてもなお他を重んじ、事の真実まことを語らずば、その時こそは爾をば、われ曹三匹かわる更る。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
ちょっと、教員室で立話しをしたんだから、くわしいことは追てとして、その日は帰った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人々は我に果子くわし、くだもの、玩具もてあそびものなど與へて、なだめすかし、おん身が母は今聖母の許にいませば、日ごとに花祭ありて、めでたき事のみなりといふ。又あすは今一度母上に逢はせんと慰めつ。
御正月になりましたら、くわしい御手紙をしたためたいと思うて思うて居りましたが、御正月も元旦からいつもと同じに働いて休みなどは取れませんでしたから、つい/\御無沙汰いたしました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
わたくし印度洋インドやう海底かいてい有樣ありさま精密くわしくはらぬがこのやう全面積ぜんめんせき二千五百※方哩にせんごひやくまんほうマイルふかところ底知そこしれぬが、處々ところ/\大暗礁だいあんせうまた海礁かいせうよこたはつてつて、水深すいしん五十米突メートルらぬところもあるさうな。